パフォーマンスにおける音楽の考察

MUSIC

どうもあらたです。PYGMIXの活動では音楽やら映像やら写真やらブログをやってますが、本業はカナダ、モントリオールに本拠地を置く「シルクエロワーズ」で働くサーカスアーティストです。そんなわけでショーに対してはかなり見る目が厳しいのですが、今回はショーを見るたびにいつも気になる音楽問題について書きたいなぁと。

自己紹介と前提

まず、私はジャグリングを(ものを扱った芸)においての経歴が一番長いです。その他サーカス系、2時間に及ぶストーリーを持ったショー等にも関わっておりますが、今回はそのジャグリング的目線を軸に書いていこうと思います。そしてセルフプロデュースとして3-10分くらいの演技における選曲を前提とします。

さて、パフォーマンスにおいて自分で作る、もしくはプロと常につきっきりで相談しながら作り上げていくのがベストでも、そうはいかないことが多いわけで、そんな場合音楽はどういうふうに選べばいいでしょう。

そして大前提として1つ確認してほしいことがあります。レコーディングされた後の音楽に合わせている状況は演奏家が後ろにいるのとは全く違うということ。むしろ全く反対の状況であり、自分が音楽に合わせる必要があるということ。

この世の殆どの音楽はあなたのためには生まれてきていません。色んなアーティストのインタビュー等を聞けば、そこにもともと目的があったのです。歌い手がただ言いたいことだったかもしれないし、ライブでいい感じになりそうとか、ストーリーの補助になるために、、、とか。

これは別に良いか悪いかの問題ではありません。なにかしらの制限を与えられているときこそ個性がでますし、クリエイティビティが生まれるのですから。

その演目でのあなたは何になりたいのか?

選曲はもちろん自由です。ダンスミュージックでも、サウンドトラックでも、ポップス、ジャズ、クラシック、ドラムソロ、無音なんでもいいです。

あなたは観客にとってのヒーローになりたいのですか?それとも素晴らしい時間を提供したいのですか?あなたはステージの上で何をしたいのかによって解釈は変わります。

ただ、その楽曲の背景を考えると1つ選曲のヒントになると思います。楽曲は聴覚への刺激、あなたのパフォーマンスは視界として考えてみましょう。

典型的なダンスミュージック

典型的なダンスミュージックは踊る音楽として発展してきました。もともとはディスコなどでフロアの人々が踊る音楽な訳です。つまりその場合、作曲家の意図は観客をノリノリで踊らせるところにあります。専門的に見れば、ビート、ベースのノリにめちゃめちゃこだわってるんです。

さて優秀なダンスミュージックが(ダンスミュージックに適した場所で流れて)耳に入るとお客さんはどうなるでしょうか。踊るんです。視界より聴覚が刺激されます。そして体が動き出すんです。

あなたはその視界としてステージの上でどう振る舞いますか?

EDM

さて、次は昨今頭の悪そうなEDMを考えてみましょう。彼らは多くがフェスでDJとして激しいレーザーが行き交うステージの上で観客と一緒にぶち上がることをします。同じ場での体験です。私はそこで一番あの曲達が光っていると思っています。

つまりその曲はそういう光景のために作られているのです。あなたはどう視界として振舞いますか?

映画的サウンドトラック

次はサウンドトラック。映画の場合これらは映像に対するストーリーを引き立てる役目です。テーマソングなんかは美しい映像とともに最初にストーリーの雰囲気を決めてしまうこともします。まれに歌詞がある場合もありますね。この曲に対する視界であるあなたはどう振舞いますか?

ポップスやロック

歌詞を持つ曲はどうでしょう。もともとロックなんかは魂の叫び的要素が非常に強いと私は解釈しております。そのボーカルは音楽的にもライブ的にも基本的にセンターにいます。言葉というものはものすごいパワーを、説得力をもっています。作詞家はものすごくメッセージを入れている場合もありますしそうでない場合もあります。また、言語は語感というものを強く含んでいると私は感じています。なんせ長い時を経て今に受け継がれるものですし。さて、そのボーカルがいるとき、あなたは視界として何をしますか?

最後に

他にも、ドラムソロなら?無音なら?誰もが知ってるアンセムなら?状況は全く異なるのです。

考えることが重要です。視覚としてあなたはステージの上でどうするのか。映画でいうなら主役になるのか、脇役だからこそ光る素質なのか。それがあなた自身なのです。だからヒントだけです。

以上。プロサーカスアーティストのショー音楽についてのヒントでした。

2018年12月3日

Posted by pygmixmember